真夏の日差しを
涼しく包み込むデザイン

「今年の夏は猛暑日が続き・・・」最後まで言う前に母がテレビを消した。「ほら、あんた宿題が残っているでしょ?早くやりなさい。夏休みが始まる前に終わらせるんじゃなかったの?」母は僕の前で仁王立ちしている。
僕は心の中で「また始まったよ・・毎日うるさいな」と思いながらも「大丈夫だよ。ちゃんとやるから」と言い、立ち上がった。「どこ行くの?」母は言った。僕は「プール当番だよ」と答えると、縁側に置いてあるビーチサンダルを履いて駆け出した。
蝉の声が夏の日差しを益々熱くしている。

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